トランジションという超マイナー・レーベルのために録音されながらも
発売直前に同社が倒産。 マスター・テープを買い取ったブルーノートから
世に出たという“いわく付き”のアルバムである。
デューク・ジョーダン、ダグ・ワトキンス、アート・テイラーからなる
リズム隊はこの2ヶ月に録音されたワトキンスの『アット・ラージ』と同じ。
タテツケのよいバッキングに乗ってクリフォード・ブラウン直系の
ルイ・スミスが存分に吹きまくっている。
ブラウンに影響を受けたプレイヤーなど星の数ほどいるだろうが、ドナルド・バードのように
それらしくなぞっているのでもなく、リー・モーガンのように自分の色に染めすぎる事もない。
愛と敬意を持って、ブラウン節をあるがままに引き継いでいるという感じだ。
もっとも、12小節聴けばブラウンではないことに気づくけれども
ここまで彼に迫ったのはルイ・スミスの他には、カーメル・ジョーンズぐらい。
(61年にパシフィック・ジャズから『リマーカブル』でデビュー)
しかし、このルイ・スミスも、59年ごろを境にプロ活動から遠ざかる。
78年のカムバック以降はスティーブル・チェイスから
定期的にアルバムを出しているが別人と考えたい気分だ。
ヒア・カムズ・ルイ・スミス
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